食品・機能性素材の展示会として欧州で隔年開催されている「Hi Europe/Ni2014」(UBMグループの主催)が先月にオランダ・アムステルダムで開催され、40ヵ国から約450社が出展した。サプリ素材では目・関節・脳サポート素材に注目が集まった。また複数の欧米企業が日本の機能性表示制度を認識しており、対応に向けた準備を行っている企業もあることがわかった。
約450社のうち、EU以外からの出展は約210社で、約130社が中国企業。海外現地法人を含めた日本企業は、味の素、アスタリール、カネカ、太陽化学、築野食品工業、日本生物.科学研究所、松谷化学工業、森下仁丹、森永乳業、ヤヱガキ醗酵技研などが出展した。海外企業ではナチュレックス、デュポン、DSM、ロケットなどが100㎡を超えるブースを構えた。
展示会では約5,000もの多様な素材が一斉に披露された。出展製品はホエイプロテインなどの乳製品や、オメガ3 などオイル系製品が多数。中国やインドは、ハーブエキスやナッツなどを披露した。アスタキサンチン、クルクミン、ジンジャーなどに加え、チアやマカなど南アメリカを原産とする素材の展示も増えた。米国やカナダはブルーベリーやザクロなど果実系素材をPRした。
展示会で見られた欧州市場のトレンドは、①機能性乳製品素材、②健康志向の高い食品開発、③低砂糖・低脂肪、④ナチュラル&クリーンラベル―― の4つ。日本同様に高齢化が進むヨーロッパ市場で、アンチエイジングやヘルシーエイジングへの注目度が上昇。目や関節、脳の健康に対応する製品が展示され、ブルーベリー、コラーゲン、オメガ3 等が注目を集めた。
米国で支持されるステビアの人気は、欧州でも高まっている。天然素材で化学添加物なしの素材を表す「クリーンラベル」は、欧州市場で現在最も注目されているカテゴリーの1 つ。天然素材のみを使用したドリンクなどが展示された。