米国のEllis女史が昨年秋のグローバルスパ& ウエルネスサミットで紹介した「将来に向けた10のトレンド」が話題になっている。 例えば⑤ 郊外化にとって変わる都市化、2030年には全人口の80%が都市で生活している。Nordstrom氏は「200ヵ国としての世界観は600都市の世界観に移行する」とし、ここでの住民は良好な状況、美、健康を切望すると説明する。⑥ 孤独の蔓延、「かつて人は老衰で死亡したが、間もなく孤独が原因で死ぬでしょう」(Nordstrom氏)の指摘通り、人口移動、都市化は「孤独」感を増幅し、スパやウエルネスセンターがそれを補う可能性があるとの指摘。因みに、30年後は60%の世帯が1 人暮らしに(ストックホルムでは64%の世帯が1 人暮らしで、アムステルダムは60%)。④ 若者や女性へのシフト、女性の長寿
および富と教育の向上(大学生の7 割が女性であることを踏まえ)などミレニアム世代やZ世代のような新興世代に、マーケティングの網をかける必要がある。
このほか②本物志向への過熱、他ではできない体験に関心が集まり、「行き先ではなく体験が重要に。場所や文化の心臓部を見つけ、それをソーシャルネットワークで世界の他の人々と共有したいという欲望が高まる」と解説する。
さらに、③ 自己の遺伝子の裏をかく個別予防薬⑦ウエルネスツーリズムの勢いの継続⑧ 本物のアフリカルネサンス⑨ 最先端を行く技術⑩ ウエルネスコミュニティーの再生リーマンショックからの立ち直りなどで、ホテル、不動産などの動きに新たなトレンドが生まれている、などをあげている(詳細はダイエット&ビューティ1月号)。
注目すべきは未来予測は、日々の株価変動に一喜一憂するのとは異なり、大きなうねりとして大局的なトレンドを捉えることができることだ。機能性表示問題も、大手メーカーが先行し、通販各社は原料素材メーカー主導で準備が進むが、エキスや伝統素材は今回の制度利用が難しく、また、マーケットの規模などから、手つかずの状況にある。制度見直しや農産物などの機能表示に準ずるサポートをしないと、「中小企業潰しの制度では」との声も上がり始めており、その行方は霧の中である。
一方、政権筋の情報で、消費者庁は重大な詐欺などの取り締まりを強化すべきで、機能性表示などの取り組みは文科省などを加えて論理的な対応にすべきだとの見直し論も出ているといった話も。冷静に長期的にこの問題を捉えることがぶれない未来予測として必要か。
健康産業オンライン
【主張】Susie Ellis女史の10のトレンド、国から都市への世界観に
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