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SR、「対象成分はある程度絞られる」(竹田氏)

 (一社)日本栄養評議会(CRN JAPAN)は4 日、都内で「機能性表示食品」を主題に勉強会を開催、ガイドライン(案)を踏まえ、臨床試験、システマティックレビュー(SR)を実施するための留意点・ポイント等を解説。100名超の会員が出席した。
 冒頭、臼杵孝一理事長は機能性表示制度ガイドラインの概略を説明。「設立20年の業界団体として、会員企業の益になれるよう、SRの支援を行いたい。専門の研究員はいないので、SRが可能な団体とコラボレーションしていく方針」とした。
 勉強会では、㈱TTCの代表取締役・山本哲郎氏が「機能性表示食品制度に於ける最終製品を使用した臨床試験」と題して講演。「機能性関与成分の安全性・有効性の検証」「適切な機能性表示の範囲」などを解説し、「それぞれの企業が原材料について臨床試験を実施し、安全性の検証がなされ、かつ機能性が確認された場合は、当該原材料を含む最終製品について、その機能性を認めるべき」とした。「食品のヒト試験に関しては、食品CROが独自の手法で実施しているのが実情。機能性食品開発支援機関評議会の自主ガイドラインは新たな機能制度の施行に伴い、見直しを行う予定。今後、ヒト試験が自主ガイドラインに準拠して実施されることを切に願う」と訴えた。
 横浜薬科大学・客員講師の竹田竜嗣氏は、「システマティックレビュー~実施の留意点とポイント」と題して講演。機能性表示をするために検討すべきポイントとして、「関与成分」「保健機能」「科学的根拠の証明」「安全性(過剰・長期)」の4 点をあげた上で、システマティックレビューについて、「論文化されているものの中には、関与成分が明記されていない論文が少なくない」「対象となる機能性成分との同等性は、基原も含め、十分な検討が必要」などの点を指摘。それらを踏まえ、制度施行後の数年は、「実施できる対象成分はある程度絞られる」とした。

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