特集

注目の関節対応素材

 関節対応素材の開発・提案が活発だ。「ロコモティブシンドローム対策」「アスリート・アクティブシニア向けサプリ」「機能性表示食品」をキーワードに、需要が増加している。「機能性表示食品」については、関節対応サプリメントは、「トクホにない分野」として施行前から注目されており、2016年1月現在、キューサイ「ひざサポートコラーゲン」、エバーライフ「栄潤」など7品目が受理されており、今後の市場底上げに期待がかかる。
 原料サプライヤー各社では、一大市場を形成するグルコサミンとの相乗効果研究に取り組み、機能性・体感性向上を訴求ポイントに複合素材としてのブレンド提案を推進。一方で、「抗炎症・鎮痛」「軟骨修復・再生」を併せ持つジョイントサポート素材として、単体での市場構築を狙う。


 本特集では、国内流通量50tが射程に入ったMSM、臨床試験データを武器に需要高まる非変性Ⅱ型コラーゲン、コラーゲン含有ミネラル複合体、植物由来原料として注目高まるボスウェリア、骨砕補、キャッツクロー、グァバ、プロテオグリカン、黒ショウガ、SAMe(酵母由来)、アスタキサンチンなど、“ポストグルコサミン”として期待高まる「次世代の関節対応素材」を取り上げる。
 これらの素材が好調な背景には、1,000t超の国内流通量を誇るグルコサミン市場への“マーケットイン戦略”が奏功したことが大きい。グルコサミンのサポート素材として、「抗炎症・鎮痛」「関節のこわばり抑制」「骨密度・骨強度改善」「筋肉サポート」などを切り口に、差別化素材として採用が進んだ。一方、近年では「単体でのエビデンス確立」を背景に、主成分として採用される傾向も強まっている。
 サプライヤー各社への取材では、「エビデンス」はもとより、「海外での利用実績」「コストメリット(少量での効果)」「国産」「安定供給」「高い体感性」「素材名」がアドバンテージになっているようだ。「高い体感性」については、「関節痛対策商品は即効性(鎮痛)が求められる。“一週間お試し商品”で体感性が認められるかどうかが鍵」とするサプライヤーの声も。「素材名」については、“骨砕補”“オオイタドリ”など、関節対応素材としてイメージしやすい植物名も評価され、採用数を伸ばしているケースが目立つ。 「抗炎症」の観点から、ウコン、クロレラ、DHAなど、認知度が高い大型素材が関節サプリ対応市場にアプローチするケースも目立っており、サプライヤー各社の提案はさらに活発化することが予想される。

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP