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健増法違反で「勧告」発動 ライオンの特保広告で 診療機会を逸すると判断

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 消費者庁は 1 日、ライオンが行っていた特保の広告が健康増進法に違反するとして、同様の表示を行わないことなどを勧告した。健康増進法の誇大表示禁止規定に基づく「勧告」は初めて。発表の翌日は日健栄協の特保講習会(東京会場)というタイミングで、業界に波紋が広がった。


 同社では酢酸を関与成分とする特保「トマト酢生活トマト酢飲料」について、昨年 9 ~11月、日刊紙の広告で「驚きの血圧低下作用」「薬に頼らずに、食生活で血圧の対策をしたい、そんな方々をサポートしようとライオンが開発」などと表示。特保で認められた表示は「血圧が高めの方に」適する旨で、血圧を下げる効果の表示は許可されていなかった。
 消費者庁では、薬物治療によることなく高血圧を改善するかのように表示していると判断、「著しく人を誤認させる」とみなした。15年 6 月16日から16年 1 月末までの販売実績は約4.7億円。
 健康増進法は32条で「国民の健康の保持増進及び国民に対する正確な情報の伝達に重大な影響を与えるおそれがあると認めるとき」に勧告を行うことができる旨を規定。厚労省時代の03年 8 月に策定されたガイドラインでは、「適切な診療機会を逸して当該患者の健康の保持増進が図れなくなるおそれがある場合」などに該当するとしている。
 健康増進法に抵触する表示に関してはこれまで、改善の「指導」事例が社名を伏せるかたちでまとめられているが、虚偽誇大表示の禁止規定に基づき社名公表
を伴う「勧告」を行ったのは初。
 消費者庁は 2 日の定例記者会見の中で、今回の勧告について言及し、「健康増進法の勧告要件に照らし、調査を詳しく行うことよりも公表することを優先した。早急に国民に伝えるべきと判断した」と説明した。
 また本紙取材に対し、機能性表示食品を含めて「どのような食品であっても勧告があり得る」(食品表示対策室)と話している。




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