昨年のローヤルゼリー(RJ)市場は、通販ルートでの落ち込みが影響し、売上規模は420億円(前年比6%減)となった。原料輸入量は同1.6%減で推移したが、FD末の輸入量は在庫確保の動きが一部で強まり、微増となった。今後の懸念材料として、原料価格の高騰を指摘する声も聞かれたが、健食素材としての抜群の認知度と信頼性などを背景に、サプリ形状向けの供給量は安定推移するとの見方も。複合素材としての需要は依然高く、美容・美肌、脳サポート、更年期対策、免疫サポート、保湿目的の化粧品などさまざまな用途で導入が進んでいる。品質規格面では近々、ISO規格が発表される見通しだ。機能性表示食品制度への対応については、機能性関与成分の特定が難しいことから、届出の準備を進める動きは極めて限定的だ。新知見では、ドライアイ改善効果に関する研究成果が報告され、注目を集めている。
原料輸入量413t(1.6%減)、価格高騰もサプリ用途の供給量は安定
財務省の通関統計(速報)によると、2015年の R J 原料輸入量は前年比1.6%減( 6t623kg減)の413tとなった。通関統計では生とFD末が混在しているが、輸入量の 9 割強を占める中国の貿易統計などから、生 R J は全体の 7 割強を占め、粉末 R Jの輸入割合は前年に比べてやや増加したと推計される。原料価格は昨年、2 割近く上昇。今年も需給バランスの崩れや蜜源の減少、人件費負担の増加、為替変動などの影響から、原料相場は高含みで推移する見通しだ。
主要各社からの聞き取り調査などを基に R J の市場規模(小売ベース)を推計すると、同 6 %減の420億円前後となり、5年連続で減少した。市場の 8 割以上のシェアを持つ全国ローヤルゼリー公正取引協議会の昨年の証紙(公正マーク)使用枚数は計186万6,300枚で、前年度比約 7 %減となった。証紙使用枚数減少の大きな要因は通販ルートの落ち込みによるもの。食系ルートは堅調な企業が多く、安定した需要に支えられた。
無店舗ルートでは、ジャパンローヤル・・・
認知機能、抗ストレスでヒト試験 ドライアイ改善で新知見も
主な R J の原料・OEMメーカーは、アピ、森川健康堂、秋田屋本店、クインビーガーデン、ジャパンローヤルゼリーなど約10社。中国産を中心に、台湾産、タイ産、国産も一部流通する。また中国依存からのリスク分散を図る目的から、東南アジアに産地を広げる動きも。品質規格については、RJに含まれる特有の成・・・
(詳しくは3/16発行・第1592号で)
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