「ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト」から見える”健康志向食品”の動向
米国最大規模の自然・健康食品総合展示会「ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト」が先月11~13日、カリフォルニア州アナハイムコンベンションセンターで開催された。本紙では、展示会および州内の店舗を巡る視察ツアーを実施。米国の自然・健康食品市場の最新動向を視察した。全3回にわたり、米国の自然食品・サプリメント市場の動向を紹介する。初回は、同展示会の主ゾーンである「ナチュラル&スペシャリティフード」、「オーガニック」ゾーンの動向を紹介する。
スーパーフード、グルテンフリー 市場活況
「ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト」は、米国最大規模の展示会。今年は、3,000社以上(前年比300社増)が出展、入場者は国内外から約 7 万7,000人(同6,000人増)と前年を上回る規模で盛大に開催された。会場内は、有機・自然食品を展示する「ナチュラル&スペシャリティフード」を始め、「サプリメント」、「オーガニック」、「ヘルス&ビューティ」、受託製造企業を集めた展示会「ENGREDEA」など10のゾーンに分かれる。同展示会で中心となる「ナチュラル&スペシャリティフード」、「オーガニック」ゾーンは全体の出展社うち、約7 割を占める主たるゾーンとなっている。
このゾーンで高い注目を集めるのが、「スーパーフード」、「グルテンフリー」だ。スーパーフードでは、ココナッツを加工した食品が数多く出品され、ココナッツの出展のみで、70社以上のブースがあったとみられる。出展社によると「訴求がダイエット、美容、脳など様々な形で紹介できることが背景にあるのでは」と話す。
スーパーフード全体では、その種類も豊富で、ホワイトチア、ブラックチア、フラックスシード、ヘンプ、カカオニブ、マカ、スピルリナ ――などが多く出展。中でも今回会場ではゴジベリーが人気で、コールドプレス飲料、チップス、スムージーなどの加工食品が多く出品された。
スーパーフードに加え、出品の多数を占めたのが「グルテンフリー」。日系企業の担当者によると「グルテンフリーをつけないと売れない」と話すほど、米国でグルテンフリー表示は必須といえる。パンや麺類のほか、チップスやエナジードリンクに至るまで多種多様。全体の出展社のうち 7 割以上が表示していた。
加えて、「NON GMO」「GMO Free」(遺伝子組み換えなし)、「Vegan」(完全菜食主義)、「Vega」(菜食傾向)、「RAW」(加工度が低い)、「Non-Dairy」「Dairy Free」(乳製品を含まない)などの表示が目立った。特に「Free」の表示は健康志向のイメージになるとして、多くの企業が表示を行っていた。また若者を中心に時々肉を食べない「Flexitarian」が流行、植物性たんぱく質の摂取を進める傾向も見られる。大豆や豆腐などを使用した加工食品や植物性プロテインに加え、ハウス食品、森永乳業、マルコメなど日系企業による豆腐やみそなどの出品も見られた。
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