帝人など大手企業が大麦市場に参入
近年、大麦が注目を集めている。大麦β-グルカンによる食後血糖値の上昇抑制やコレステロール値の低下といった機能性研究が進み、米国FDA(食品医薬局)や欧州EFSA(食品安全機関)をはじめ、世界各国の政府や公的機関が機能表示を許可。日本でも、機能性表示食品制度で、大塚製薬、はくばく、永倉精麦の商品が届出受理された。最近では、腸内フローラとの関係性に関する研究も進み、大麦の機能性研究は新たなステージに移行している。また、大麦は“スーパーフード”としても注目され認知も拡大。これまでの炊飯用途だけでなく、製菓・製パン、製麺の生地に使われるなど、加工食品用途の開発が行われている。
大麦の機能性に脚光
大麦の健康機能は世界に広く知られるようになった。そのきっかけとなったのが、2006年にFDA(米国食品医薬局)が、大麦に含まれる水溶性食物繊維β- グルカンの、冠状動脈疾患のリスク低減に関する機能表示を許可したことによる。その後FDAに続き、EFSA(欧州食品安全機関)が、コレステロールの低下による心臓疾患のリスク低減や食後血糖値の上昇抑制などを認めたほか、カナダや韓国、豪州、ニュージーランドの政府や公的機関が機能表示を許可するなど、大麦の健康機能性が世界から認められた形だ。
国内では、2013年に(公財)日本健康・栄養食品協会が、①コレステロールの正常化、②食後血糖値の上昇抑制(食後血糖値を穏やかにする作用)、③満腹感の持続作用の 3 点について、「機能性について肯定的な根拠がある」と評価。大麦の機能性評価の高まりもあり、機能性表示食品制度では、大塚製薬が『大麦生活 大麦ごはん』『大麦生活 大麦ごはん和風仕立て』で届出受理されたのを皮切りに、はくばくの『大麦効果』、この 3 月には永倉精麦の『もっちり麦』が受理された。さらに、数社の大麦メーカーが届出中との情報もあり、健康機能性を切り口に、今後の大麦市場の活性化に期待を寄せる。
(詳しくは4/6発行・第1593号で)
腸内フローラと大麦の研究始まる
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粉体加工で商品用途が大幅に拡大
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