裾野広がる美容ニーズに対応する素材続々

　ダイエットと並んで健康食品市場を牽引する「美肌」は、インバウンドや機能性表示などを背景にさらなる市場拡大が期待されている。フルーツ・花・ハーブ由来素材、食経験豊かな米や焼酎由来素材をはじめ、昨年大ヒットし、勢い衰えない“食べる日焼け止め”など、多様な市場ニーズに対応する素材が各社から提案されている。機能性表示食品として届出が受理されたヒアルロン酸やセラミド、N-アセチルグルコサミン、現在受理待ちのプロテオグリカン、肌対応の表示が想定されるエラスチンなど、「美肌」カテゴリーは以前にも増して活況を呈している。

「美容・美肌」は
健食受注で首位

　美肌を中心とした美容訴求商材は、健康食品市場の中でも引き続き好調に推移。訪日外国人による健食・化粧品のインバウンド需要もあり、さらなる市場拡大に期待が寄せられている。本紙が毎年 6月・12月に実施している健康食品受託加工・製造企業調査でも、コラーゲンやプラセンタ、ヒアルロン酸は常に上位にランクインし、2015年総括の受注カテゴリーでも「美容・美肌」は「ダイエット」を抑えてトップ。化粧品受託製造の同調査でも、コラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸は健食同様の高い人気を誇り、サプリやドリンク、化粧品など幅広く採用が続いている。
　知名度が高く、定番素材となったコラーゲンやプラセンタ、ヒアルロン酸などは、低分子や低臭など差別化の図れる素材が進展。各種美肌素材を取り扱う中原では、抗酸化力と抗糖化力を併せ持つ「アキョウペプチド粉末」を“差別化できるコラーゲン”として提案を強化している。健康食品・スキンケア製品の開発・OEMも手掛ける京都薬品ヘルスケアでは、コラーゲン特有のにおいを抑え、飲みやすいコラーゲンドリンクが引き続き好調という。また、コンビの扱う酵素処理したツバメの巣「コロカリア」も注目の機・・・
（詳しくは6/1発行・第1597号で）　購読案内
企業動向
Ⅶ型コラーゲンの生成促進作用など新たなアプローチ
DNA修復促進作用を持つ「AC-11」、食品・化粧品用途で好調
（ニュートリションアクト）
Nアセチルグルコサミンなど「海麗（KAIREI）」シリーズ
原料提案を積極化
（日本水産）
ヒアルロン酸など美肌素材好調
差別化できるコラーゲン「アキョウ」も提案
（中原）
酵素処理ツバメの巣「コロカリア」
セラミドとの相乗効果で引き合い増
（コンビ）
機能性表示対応素材
パイナップルセラミド、1.2mgで有効性確認
（丸善製薬）
大麦乳酸発酵液ギャバ造粒タイプを上市
「肌」で研究レビュー完了
（三和酒類）
抗糖化素材の先駆け
AGハーブMIXで新たな知見も
（アークレイからだサポート研究所）
オリザセラミド、イチゴ種子エキスなど
美容素材を幅広くラインアップ
（オリザ油化）
水素、コラーゲン、酵素など
体感性の高い独自処方の商品を多数ラインアップ
（イムダイン）
美容飲料＆サプリの開発・OEMに注力
主力の『ミネルヴァシリーズ』が好調
（京都薬品ヘルスケア）
機能性表示対応
米由来グルコシルセラミド提案
（東洋新薬）
紫外線対策素材「ニュートロックスサン」
シワ減少、肌の弾力向上など新たに確認
（ウィルファーム）
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