「機能性表示」課題検討会、次回に報告書案
機能性表示食品制度の積み残し課題を議論してきた消費者庁の検討会は先月18日、ビタミン・ミネラルを対象外とし、植物抽出物など「エキス」を条件付きで認めることで大筋合意した。各論の議論はこれで終了。これまでの意見を踏まえて、消費者庁は次回検討会で報告書案を示す。詳細は改正ガイドラインに盛り込む。検討会では業界の自主チェックを求める声が複数挙がっており、事業者団体の活躍に期待がかかる。
前回波乱も、あっさり決着
検討会の主要な論点は、①ビタミン・ミネラルなど栄養成分の扱い、②機能性関与成分が不明確な食品の扱い ―― の 2点。①については一部の糖質・糖類を追加することで概ね了解が得られているが、ビタミン・ミネラルに関しては反対意見が多く、棚上げの状態にあった。②は、前回10月 4 日の検討で「エキス」を追加することでまとまりかけたが、会合の終盤に反対意見があり、合意形成に至らなかった。このため急きょ、予備日として設定していた10月18日に“延長戦”を実施。「ビタミン・ミネラル」「エキス」の扱いを決する議論が行われた。
前回、機能性関与成分が不明確なものの追加に反対意見を表明した東京大学大学院教授の佐々木敏委員は欠席。緊張感が漂う中で始まった検討会は淡々と進み、機能性関与成分の新たな対象として、基原原料を抽出して濃縮した「エキス(抽出物)」を追加することで大筋合意した。ただし、(1)栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物等)を多く含むエキス、(2)菌(原生生物を含む)由来のエキス ―― を対象外とする条件を設ける。
さらにエキスについては、同等性を確保するための「指標成分」を複数設定し、少なくとも 1 つの「指標成分」について、機能性の作用機序を考察することとする。また、エキス・最終製品のそれぞれで定・・・
(詳しくは11/2発行・第1607号で)
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