受託製造市場2900億円に
経営状況が良好だった健康食品受託企業は48%で、昨年調査から9ポイント減ったことが、健康産業新聞のまとめでわかった。昨年に業績を押し上げた“爆買い”の失速が影響した。一方で乳酸菌のヒット、機能性表示食品制度による市場活性化といった好要因もあり、売上高ベースでみると65%が増収となった。16年下半期は10社が工場を新設。健食受託企業の売上高合計は約2,900億円と推計される。(17~31面に健康食品受託企業特集)
65%が増収
調査は11~12月、全国の健康食品受託企業約200社を対象に実施。80社から有効回答を得た。回答企業の売上高は10億円未満が42%で、100億円以上は 9 %。
経営状況が「良かった」と回答した企業は48%。昨年調査から減ったが、半数は経営が良好だった。海外輸出の増加、一般食品向け製材加工の増加、乳酸菌製剤の好調 ―― などが要因として挙がった。「悪かった」とした 8 %の企業からは、インバウンド需要の終息に伴う試作依頼の減少といった声が聞かれた。売上高増減率を聞いたところ、減収は19%、前期並みが16%。65%が増収と回答した。
なお、2014年の工業統計調査によると、錠剤・カプセル形状の「栄養補助食品」の生産工場は244事業所、出荷額は約2,122億円。本紙が独自集計した結果、青汁等を含めた「健康食品」の受託製造企業の売上高合計は、推計で約2,900億円程度と見られる。
「乳酸菌」が市場後押し
景気の指標となる設備投資を今年下半期に行った企業は49%。「製造設備の増強」が26社で最も多く、新工場を建設したのは10社だった。来年上半期も 5 割の企業が設備投資を計画。7 社が新工場建設を予定している。
16年の人気受注素材トップは、昨年に続き「植物発酵エキス」。昨年 4 位だった「乳酸菌」が「青汁」に並・・・
(詳しくは12/21発行・第1610号で)
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