クランベリーの生産地は、北アメリカが中心。世界の流通量の約8割を同国で占めている。作付け状況の悪化などからブルーベリーなど他のベリー類の製品価格が高騰する中、その安定した供給体制と原料価格、また機能性の高さから現在クランベリー製品の需要が増えている。米国ではネイティブアメリカン伝来の民間治療薬として用いられてきた歴史を持つ。1990年代よりクランベリーの機能性研究が進み、プロアントシアニジンをはじめとする含有成分による効果としては、尿路感染症への対応が主要な訴求点として先行。現在では抗酸化力の高さや、抗菌付着防止効果などに注目が高い。フルーツ類の中でも抗酸化力の高さでは第一位との結果が出ている。また、血管循環器系・LDLコレステロールでの改善効果に関する研究も進み、メタボリック・シンドローム対応製品としての期待も出てきている。また、最近注目されている機能としては「美肌効果」が浮上してきた。クランベリーは、確かな機能性、イメージの良さなどから、市場拡大が期待できる素材として注目されている。