核酸、新機能で再注目

　サケ由来の機能性素材が長い食経験と豊富な機能性データなどを武器に、注目を集めている。卵巣外皮由来のプラセンタ様物質、プロテオグリカンが市場を牽引。プラセンタ様物質は、機能性のデータ蓄積に加え、国産サケ由来といったイメージの良さなどから、プラセンタの差別化原料として定着。食品、化粧品用途ともに利用が広がっている。プロテオグリカンでは、大手企業が参入するなど、認知度が拡大。前年比2ケタ増となる原料サプライヤーもある。

　また、機能性表示食品でも関与成分の一つとして受理されたことで、今後さらなる商品開発も期待される。一方核酸では、機能性研究が進み、筋肉維持や抗疲労効果などを突き止め、美容訴求と組み合わせた新たな切り口の提案も進む。

「捨てるところがない」日本の伝統食材
美容・エイジングケア、ロコモ対策で好調

　「捨てるところがない」と言われるほど、サケの身肉、皮、頭から内臓に至るまで活用した郷土料理など、日本人になじみの深いサケ。健康機能にも注目が集まり、サケの機能性についての研究も進んでいる。身肉にはアスタキサンチン、アミノ酸、ビタミンD、皮にはⅠ型コラーゲン、鼻軟骨にはプロテオグリカン、コンドロイチン、白子には核酸、筋子の膜である卵巣外皮にプラセンタ ―― など、各部位に様々な有用成分の存在が確認されている。
　今回の取材では、プロテオグリカンや核酸などで 2 ケタ増となる原料サプライヤーがあるなど、今期も市場は順調に推移している。サケ由来の機能性素材が好調の要因は、①長い食経験による安心・安全な天然素材、②産学官連携による素材開発、③豊富なエビデンスと優れた体感 ―― などが挙げられる。また、美容・エイジングケア、ロコモ対策など、昨今・・・
（詳しくは12/21発行・第1610号で）