国民生活センターは先月15日、水素水10品と水素水生成器9 品の商品テスト結果を発表した。消費者相談が年々増加していることを受けたもの。大手通販サイトで検索し、「売れている順」などをもとにテスト対象を選択。

　溶存水素センサーとガスクロマトグラフ法で溶存水素量を測定した結果、容器入り水素水10品では、「充填時」「出荷時」と記載されていた5 品のうち3品は、測定値が表示値を下回った。パッケージに表示がなかった3 品のうちペットボトルの2 品は、溶存水素は検出されなかった。生成器9 品では、取扱説明書等に溶存水素濃度の表示があった5 品のうち3 品は、測定値が表示値を下回った。
　また、ホームページなどで効能効果に関する表示広告をチェック。容器入り水素水では、「がん細胞の増殖を抑える」「悪玉活性酵素を無害化」「世界的医学雑誌『ネイチャーメディシン』にも紹介」などの表示がみられたとした。
　国センでは消費者に対し、「水素水には公的な定義等がなく溶存水素濃度も様々」であること、「水に溶けている水素ガス（水素分子）は、時間経過とともに徐々に抜けていく」ことなどを情報提供。事業者には、溶存水素濃度を表示する場合、賞味期限まで保証できる濃度を記載することなどを求めた。さらに消費者庁や厚生労働省に対し、薬機法・健康増進法・景品表示法に抵触するおそれのある表示があったとして、改善を指導するよう要望した。
　本紙の取材に対して国センの担当者は、水素水の公的な定義、測定方法がない状況の中、今回のテストは、水素水の効果効能や製品の善悪を評価する目的ではなく、・・・
（詳しくは1/4発行・第1611号で）