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【特集】パワーベジタブル 機能性を高めた野菜の新提案活発

 ヘルシーかつ健康イメージ抜群の野菜は、その機能性をより高めた新たな提案が活発化している。野菜を漬ける日本の食文化を代表する漬物では、保存料や合成着色料不使用で生産可能なぬか床が登場。売り場には、機能性表示食品制度を受け、サラダコスモ社の大豆イソフラボン子大豆もやしや、カゴメのトマトジュース、JAかごしま茶業のべにふうき茶など、野菜の良さを打ち出す環境がダイナミックに変化している。医療・介護分野でも、生野菜摂取の難しい腎疾患向けに低カリウム野菜の開発が進むなど、機能性を追求した野菜“パワーベジタブル”に追い風が吹いている。



野菜の良さを引き出す漬物

 野菜の価値を高めた加工食品としては、日本の食文化を代表する漬物がある。全日本漬物協同組合連合会によると、「漬物は食塩 1 g で小鉢 1 杯(50g)の白菜が食べられるまで低塩化が進んでおり、外観も明るくきれいになった」という。また、低塩での漬物製造は塩の防腐性が減り、いたみやすいことから、冷蔵庫重視の低温製造に切り替わった。低温の積極利用で酸の生成が抑えられ野菜の原色や新鮮な香りが保てて“フレッシュ・アンド・フルーティー”を実現。「合成着色料が不要になったケースも多い」という。
 漬物を現代ビジネスに発展させたリーディングカンパニーである東海漬物㈱は、1962年発売のロングヒット商品『きゅうりのキューちゃん』をはじめ、日本人の嗜好性・価値観にマッチさせた国産白菜キムチのトップブランドとなった『こくうまキムチ』などを展開。漬物の基礎研究から市場開拓までを担う漬物機能研究所を基幹施設のひとつに構え、素材研究から乳酸菌研究、製造技術開発、商品企画開発まで、健康効用のある加工食品開発に力を入れている。
 そのひとつ「液状ぬか床」は、独自の乳酸菌と酵母のW発酵製法により、従来、手入れが大変で安定生産や流通の壁となっていたぬか床の課題を解決。定期的なかき混ぜがなくとも一定の品質を保ち、安定的な生産・流通を実現した。保存料や合成着色料も不使用で、風味豊かな点が好評だ。一般店頭における商品の販促活動では、スキージャンパーの高梨沙羅氏をイメージキャラクターに迎え、2017年冬季『こくうまキムチ』キャンペーンを展開している。

健食原料で活躍する野菜

 健食原料サプライヤーとして活躍する国産野菜原料も。日本粉末薬品㈱は、同社の誇る粉末化・殺菌技術を活かし、国内自社工場で加工した国産野菜粉末シリーズを揃え、サプリメントから、青汁、一般食品まで、幅広い用途へ提案。市場トレンドを踏まえ、随時新アイテムを追加するなど、多様なニーズに対応。原料の需要増を受け、新たに『野菜プレミックス- 6 』、『野菜プレミックス-10』、『野菜プレミックス-22』の提案をスタート。サプリメントのほか、青汁、スムージーへの配合提案を推進していく。
 オリザ油化㈱は、独自の技術力で自然の力を最大限に引き出した機能性素材を豊富にラインアップ。国産のじゅんさいから抽出した「ジュンサイエキス」は脂肪蓄積抑制や炎症性サイトカインTNF-αの産生抑制作用を確認。このほか、ニラ種子エキス、フキエキス、・・・
(詳しくは1/4発行・第1611号で)




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