クマ笹の原料需要が増加傾向にある。エキスや茶形態を主流とする従来の市場に加え、一昨年に日健栄協の「青汁食品」規格基準に公示されたことを受け、青汁の差別化素材として採用するケースが目立ってきた。引き合いの増加傾向が続く中、採取拠点の拡充を進めるサプライヤーも。新たなエビデンス研究も活発で、機能性表示食品に向けた動きもみられる。
市場拡大続く“国産伝統素材”
クマ笹の原料需要が急拡大している。一昨年に日健栄協の「青汁食品」規格基準にクマザサが公示されたことで、世田谷自然食品の『乳酸菌が入った青汁』や、野草酵素の『北の大地の青汁』など、差別化素材として採用する傾向が急増。主な製品形態であるエキスや茶類に加え、青汁用途の需要が急拡大している。新たにスムージー用途への採用なども見られるほか、日本産、漢方、伝統的な背景から海外からの注目度も高く、全体的な市場規模の拡大傾向が続いている。サプライヤーでは、原料供給が追追い付かないケースも出ており、新たな採取拠点を拡充する動きが活発化している。
蓄積された豊富なエビデンス
もともと漢方生薬や民間療法などで使用実績の豊富なクマ笹は、国内では、北海道を中心に、青森、新潟、京都、長野、島根、神奈川などで自生する。日本では抗菌・殺菌作用を利用し、古くから食品の腐敗を防ぐ抗菌・保存性の高い包装材としてチマキや寿司に用いられてきた。
食品では酒、飴、饅頭などに配合されてきたほか、創傷治療、吐血、喀血、下血、
利尿などに対応する民間薬としても知られる。
漢方としての歴史も古く、「本草網目」ではクマ笹のことを「(じゃく)」といい、「呼吸器系、咽喉の疾患に効き、腫瘍を消す」と収載されており、健康食品に利用する場合も、漢方古来の抽出法が応用されている。健康食品原料として流通するクマ笹は……
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