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【話題追跡】”ブームから実需に” はちみつ、輸入3割増

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昨年に続いてはちみつの需要拡大が大きな話題になっている。自宅におくテーブルハネーの消費が増えているが、スーパーフードブームによる若い女性の食生活の嗜好変化なども深く関係している。健康イメージに劣る砂糖の消費量が1960年代比で4割減少したのに対し、健康イメージに勝るはちみつは年に3割以上需要が拡大している。「ブームか?実需か?」拡大基調にあるはちみつ市場の現在を追った。

はちみつは 9 割を輸入に頼っており、昨年の輸入量は一昨年比 3 割増の 4 万7,000tほどになる模様だ。国別構成比は依然中国が73%と圧倒的で、以下アルゼンチン( 9 %)、カナダ( 7 %)、ハンガリー( 2 %)、などが続く。前年比 3 割増という増加ぶりもさることながら、ブームの長期化に関係者は驚きの声を隠せない。
日本蜂蜜輸入商社協議会代表幹事の末川裕之氏は「一昨年の春以来、2 年近くにおよび量販店を中心に好調な売れ行きとなっている。これほど長期にわたって好調を持続しているというのは自身の20数年の経験でも初めて」と語る。
また全日本はちみつ協同組合理事長の木方将文氏も「好調ぶりが伝えられているが、物事には潮時があるのを肝に銘じて気持ちを引き締めなければ」とくぎを刺す。

ブームの経緯は2015年にテレビの情報番組ではちみつの抗菌性や抗酸化、胃腸の不調改善などが紹介されたことがきっかけと言われる。これを皮切りにその後は、女性向け美容サイトや女性誌によるスーパーフード関連の特集で生はちみつやマヌカハニーの機能性が取り上げられた。テーブルハネー消費が拡大していることからもブームをけん引しているのは女性。若い女性の間ではヨーグルトやシリアル、ミューズリー、スムージーな
ど健康イメージがある食品にはちみつを加えるというのが流行の食べ方だ。

これら様式の変化は、はちみつの健康イメージの浸透によるものともいえ、健康イメージが低い砂糖はこれに対し50年近くで需要が4 割も減少している。はちみつが支持される理由は健康イメージの高さだけでなく、おいしさ、自然な甘みといった点にもあり、業界の見方は「単なるブームとはいえない。すでに実需になっているのでは」(商社筋)というように変わっている。

一方、引き続き不安視されているのが中国からのびん詰め製品の輸入増だ。中国からの輸入のうち……
(詳しくは2/1発行・第1613号で)



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