用途、訴求、産地など各種ニーズに対応
”セサミン” “リグナンリッチ” “黒胡麻” などをキーワードに、ゴマ由来素材の引き合いが伸びている。サプライヤーからは、「機能性表示食品の影響で引き合いが急増している」といった声も。ゴマは、胡麻油やラー油などを中心に、味や香りの良さが人気で、サプリメントでは、セサミン研究の礎を築いたサントリーが昨年累計200万人を昨年突破するなど市場を牽引。09年に同社の保持していたリグナン類含有飲食物の用途特許切れに伴い、ディーエイチシー、ノエビアなどの通販大手や、大村屋、かどや製油といった専業メーカーによるサプリ参入が相次ぎ市場は急拡大。その後も、永谷園『胡麻のススメふりかけ』や、小林製薬『セサミン』など、一般食用途やサプリ用途で幅広く活用されている。
抗酸化物質“リグナン”に脚光
健康志向食品として抜群の認知度を持つゴマ。その生産地は、インド、ミャンマー、中国、ズータンの 4ヵ国で、全世界の7割をカバーしている。日本の食卓に並ぶゴマの99%以上は輸入に頼っており、輸入量は約16万トン前後。その半分はゴマ油の原料として使用される。
ゴマは、種皮の色によって、黒ゴマや白ゴマなどがあり、サプリメントなどで注目される黒ゴマは、ミャンマーやタイなどの東南アジアや中国から輸入。なお、国内産のほとんどは鹿児島県で、京都府など一部でも農業振興の一環として栽培されている。なお、国産原料の供給は、昨年の天候不順の影響もあり、タイトな状況にあるようだ。
サプリメントで注目されるのは、ゴマ1粒にわずか 1 %程しか含まれない脂溶性の抗酸化物質であるリグナンで、ゴマの代表的なリグナンがセサミンとなる。なお、セサミン以外にも、セサモリン、セサミノール、セサモールなどがある。リグナンは、カルシウムやマグネシウム、鉄、リン、亜鉛などのミネラル分やたんぱく質、食物繊維、ナイアシン、ビタミンA、B 1 、B 2 、B 6 、E、脂質としてはオレイン酸やリノール酸を豊富に含む。国内では、農研機構作物研究所の育成した「ごまぞう」が国内初の登録品種と・・・
規格、製法等で差別化、新開発も
主要な原料サプライヤーは、用途や訴求、産地などさまざまな要望に対応した原料の提案が活発だ。フィトファーマでは、ミャンマー産のリグナンリッチの黒ゴマ種子を原料に、加熱せず自然抽出を経てセサミン90%で規格化した『黒ゴマフェノン』を供給。農薬を使用しない選別農家で栽培されたリグナンリッチの黒ゴマ種子を使用する点や、加熱をしない自然抽出である点、セサミン90%で規格化している点などを特徴とし、機能性表示制度を背景に、「引き合いが急増している」という。
創業明治16年の胡麻司・和田萬商店のグループ企業である㈱わだまんサイエンスは、「リグナンリッチ黒胡麻」「発酵胡麻」「発芽胡麻」「国産胡麻若葉末」など各種原料を揃・・・
(詳しくは2/1発行・第1613号で)
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