処方開発や製造技術の向上で高い機能性と使用感が実現可能となったオーガニックコスメ。スキンケアはもとより、ヘアケアやボディケアなどのアイテム拡充で新規ユーザーの取り込みが進む。これまでは「安心・安全」のみがクローズアップされてきたが、オーガニックの本質である「環境配慮」「サスティナブル」など、消費者の意識の変化も。オーガニック・ナチュラル食品市場の活況も追い風に、コスメ市場の拡大が期待されている。
オーガニック認証取得の意義は
日本のオーガニックコスメは、海外と異なり明確な定義がない。そのため、国内外の認証を受けたもの、一部に認証原料を使用したもの、植物由来原料を使用しオーガニックと表記するものなど、認証製品・非認証製品が混在している。いずれも「オーガニックコスメ」として扱われているため、認証取得にこだわらない企業があるのも現状だ。
ところが近年は、食品偽装などの優良誤認問題などを背景に、卸や小売など流通業者から認証を証明するものを求められるケースも増加。また、認証に対する消費者の認知度もアップしているほか、オーガニックの本質である「エシカル(地球環境への配慮)」「サスティナビリティ(持続可能)」など、環境に対する考え方への共感から認証製品を求める動きも。こうした流れを受け、他社との差別化も含めて認証取得を前向きに検討する企業が増えてきている。
2017年 1 月からは、フランス・エコサートやドイツ・BDIHなど欧州 5 団体の認証規格基準を共通化した「コスモス・スタンダード」へ完全移行。コスモス基準の処方や原料の提案も進んでいる。
機能性と使用感の向上で市場拡大へ
受託製造企業も好調
肌トラブルなどを抱える女性や「安心・安全」を求める熱心なファンを中心に市場を形成してきたオーガニックコスメ。植物性の有機原料を使い、化学合成原料や防腐剤を使用しないことなど素材が限定されることから、“機能性”や“体感性”で、一般化粧品に後れを取ってきた。さらに海外製品が市場を先行し、「日本人好み」の“使用感”を持つ製品が少なかった点も市場拡大が進まなかった要因の一つだった。
しかし近年は処方や製造技術の向上、原料生産が進み、高い機能性を持ったオーガニックコスメの開発が可能に。保湿・美白・エイジ・・・
有機食品市場活況でチャンス到来
アパレル企業が本格参入
先月 2 日には、㈱オンワード樫山を傘下に有す㈱オンワードホールディングスが、オーガニックヘアケアおよびスキンケア製品を主体に展開・・・
コスモス認証対応へ
処方開発、原料提案進む
メリードゥビューティプロダクツでは、コスモス認証取得可能な処方・原料を取り揃え、OEM/ODMに対応。このほど・・・
(詳しくは3/1発行・第1615号で)
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