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日本のアンチドーピング体制に疑問 JADAの不透明払拭されるか?

サプリに含まれていたドーピング物質が原因で処分を受けるアスリートが増加する中、食品のアンチドーピング認証に注目が集まっている。日本ではJADA(日本アンチ・ドーピング機構)が認定する“JADA認定商品マーク”が広く知られているが、その閉鎖性が問題視されることも多く、『DNS』ブランドで知られるスポーツサプリ大手ドームは昨年6月、JADAの方針に反対し脱退。JADA認定プログラムの問題点が次々と表に出てきている。他方、今年から1社がJADA認定に新たに加わる模様で、“JADA=閉鎖的”といういままでのイメージとは違う動きも出てきた。また昨年12月には、バイオヘルスリサーチリミテッドが英国LGC社との独占契約に基づき、『インフォームドチョイス』と呼ばれる国際アンチドーピング認証プログラムを日本でスタート、JADA認定以外の選択肢が出てきた。



海外のアンチドーピング認証と
JADAの“認定商品マーク”との違い

世界アンチ・ドーピング機構(WADA)が定める禁止薬物リストの対象は200成分以上と言われる。アスリートたちの尿や血液といった検体は10年間保存されることになっており、禁止薬物(ドーピング物質)が検出されれば、たとえ不注意で摂取したものであっても、出場停止や記録取消などの処分を受けることになる。最近では検査技術が日々進歩しているため、過去に大丈夫とされても、後になって問題となる場合も少なくない。
アスリートにとってサプリはいまや欠かせない存在となっているが、メーカー側には成分自体のみならず、製造プロセスにおける混入を避けるなど、選手たちの信頼を裏切らないための細心の注意が求められる。サプリには様々な商品があるため、アスリートが安心して使用できるものを特に認証する制度が世界ではいくつか存在する。
ただWADAは、「サプリを認証する行為には関与しない」との方針を示しており、海外での認証プログラムは基本的にLGCやNSFなどの第三者機関の役割となっている。これはドーピング行為を見張り、選手を処分するいわば“検察官”の立場にあるWADAとしての公平性を担保する方針ともいわれている。
一方のJADAは自身で認定した“JADA認定商品マーク”を出しているが、現在認定されているのは、味の素、大塚製薬、森永製菓、明治の 4 社に限られており、他の企業からは「多額の協賛金の支払いを求められた」「相手にしてもらえなかった」など、その閉鎖性が問題視されている。ただ、今年から 1社が新たに加わることは確実とみられ、・・・

インフォームドチョイスで業界に変化
「JADAとの対立ではない」

昨年 6 月にJADAの不透明性に疑問を持ち脱退したドームは、昨年12月、LGCが実施する国際的アンチドーピング認証『インフォームドチョイス』への参加を表明した。日本におけるLGCの総代理店であるバイオヘルスリサーチリミテッドの池田秀子氏は、「JADAと対立するようなことは考えていない。むしろオープンな形でアスリートの役に立つことを考え、日本での『インフォームドチョイス』事業の展開を決めた」としており、「JADAとも機会があれば協力していきたい」と話す。
『インフォームドチョイス』には世界的・・・

JADAの姿勢に変化の兆し
今年4月から新たな動きも?

いままで高額な協賛金や不透明な認定プロセスなどで厳しい目が向けられていたJADAであるが、新規に 1 社が加わることやスポンサーシップと商品認定が切り離されるなど、変化の兆しも見えている。本紙取材のなかでは、「 4 月以降発表でき・・・
(詳しくは3/15発行・第1616号で)



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