第Ⅰ部:今年注目の飲料素材
第Ⅱ部:飲料受託企業を徹底分析
「健康産業速報」が2月に発表した、2016年の健康食品・保健機能食品の新製品355品目を剤形別に分類した調査の結果、今回もトップは「飲料」(114品目)となり、依然として飲料人気がうかがえる結果となった。2016年の健康・美容飲料市場では、機能性ヨーグルトドリンクやスムージー、甘酒、スポーツ向けゼリードリンクなど一般食品系の飲料が好調だった。一方、美容系ミニドリンクや酵素飲料のブーム終息を受け、サプリメント系の飲料は勢いが鈍化した。今後は機能性表示食品分野で届出が増加している美容系ドリンク、拡大する海外市場の動向が注目される。
2016年新製品も剤形トップは“飲料”
大手・有力企業のプレスリリースなどをもとに、「健康産業速報」がまとめた2016年に発売された健康食品・保健機能食品の新製品(リニューアル含む)の数は前年比 3 %増の355品目だった。剤形別に分類した結果、今回もトップは「飲料」(茶飲料、青汁含む)。前回調査の134品から115品に減少したものの、全体の32%を占めた。
同調査は「健康産業速報」に掲載されたものが中心で、全ての健康食品・保健機能食品をカバーしているものではないが、過去 8 年以上「飲料」がトップとなっており、飲料開発のニーズの高さがうかがえる結果となっている。
酵素ブームに陰り、サプリ系飲料苦戦
2016年の健康・美容飲料の動向をみると、大手乳業メーカーを中心に展開するミニペットボトル入りの機能性ヨーグルトドリンク、コンビニのPB商品などにも広がりを見せるチルドカップ入りのスムージー、甘酒といったアイテムが、健康志向の高まりを受けて好調な売行きをみせた。またスポーツ人口の増加に伴い、アミノ酸やクエン酸、プロテインなどを配合したパウチ入りのゼリードリンクなども好調だ。パウチの受託企業では「既存顧客の生産調整に回っている状況で、新規案件はとても受け付けられない」と嬉しい悲鳴を上げる。
これら乳業・食品メーカーの製造販売する一般食品系の飲料が売行きを伸ばす一方で、健康食品メーカーなどが販売するサプリメント系飲料の動きは鈍化している。業界で定番のコラーゲンやプラセンタなど美容系ミニドリンクの人気は底堅く、一定の女性ユーザー・・・
美肌訴求も登場、機能性表示食品に注目
こうした中、注目されるのが 4 月で3 年目を迎える「機能性表示食品」の動向だ。機能性表示食品は 8 日時点で752品目が届出されており、その内、飲料形態は約150品目。茶系飲料や炭酸飲料、乳酸菌飲料、野菜ジュース、ノンアルコールビールなど一般食品系の飲料が中心だが、ヒアルロン酸や N-アセチルグルコサミン、グルコシドセラミドなどを配合して「肌の潤いに役立つ」といった美容効果を訴求したサプリメント系の飲料の届出も増加している。原料メーカーでも機能性表示食品対応の飲料向け原料のラインアップを増やしている。
飲料受託各社に機能性表示食品の受注状況につい・・・
(詳しくは3/15発行・第1616号で)
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