肝機能、活力系サポート素材として抜群の認知を誇るカキ。体感性の高さに加え、食歴の長さから安定した市場を形成する。栄養価に優れたカキは、天然ビタミン・ミネラル素材としての評価も高く、ドラッグストア、相談薬局では定番アイテムになっている。市場を牽引する日本クリニックと渡辺オイスター研究所のカキ専業2社は、エビデンスデータの蓄積にも注力。非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防のほか、更年期症状の改善、抗アルツハイマー、抗疲労、ストレス軽減作用などに関する有用性を確認しており、新たな訴求点による市場開拓も進む。
亜鉛、タウリンを高含有
伝統素材・カキは、その栄養素の高さから“海のミルク”とも呼ばれている。亜鉛、鉄、セレン、クロム、マグネシウムなどの微量ミネラル、ビタミンA、B群、D、Eなどのビタミン、グリコーゲン、タウリンなどを豊富に含む。なかでも、亜鉛含有量は食品中で突出しており、100g中に約13.2mg含む。またタウリン含有量もトップクラスにある。
昨年11月に「平成27年国民健康・栄養調査」で公表された栄養素等摂取量と「食事摂取基準2015版」で示された栄養素の推奨量と照らし合わせると、亜鉛は20~60歳男女ともに各世代不足に。マグネ・・・
原料相場、7,000円~2万前後
末端製品は、薬系ルート主体
健康食品市場で流通するカキ原料は、エキスのみを抽出・濃縮したものが大半を占める。国産品は、瀬戸内海、北陸産三陸などのカキを使用。海外品は韓国産品が多い。原料価格はキロあたり7,000円から 2 万前後。主な原料サプライヤーは備前化成、丸善製薬、松翔、ヒューマン・モア、東洋新薬、マルハニチロ、ファーマテックなど。
備前化成は、瀬戸内産のカキエキスパウダーのほか、カキエキスに海藻由来の亜鉛成分を強化した『マリンジンクS』を供給。また、自社工場での製剤製品化(錠剤・顆粒・カプセルなど)の受託製・・・
エビデンスデータの蓄積進む
新規抗酸化成分の機能にも注目
機能性研究では、日本クリニックと渡辺オイスター研究所が多数のエビデンスデータを有する。成分では、亜鉛、セレン、銅、ペプチド類、タウリン、新規抗酸化成分などの健康機能を検証した研究成果が目立つ。日本クリニックでは、肝機能増強、血流改善、抗不安、抗アルツハイマー、免疫細胞増強、グルタチオン・・・
(詳しくは3/15発行・第1616号で)
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