国立社会保障・人口問題研究所が2015年に実施した調査によると、「不妊を心配したことがある」人は全体の35.0%で、5年で約4%増えている。また「実際に不妊の検査や治療をした」人は18.2%で約2%増加。実に「5~6組に1組」が不妊に悩んでいるという実態がわかっている。晩婚化が進む影響もあって、わが国の不妊症率は世界の平均と比べ2倍近く。1回の周期で自然に妊娠する確率は約20%と言われているが、年齢とともに妊娠できる確率は下がり流産などのリスクも高まる。深刻な悩みを抱える人が増える一方、「妊娠しやすい体をつくる」ことを目的とした“妊活”が浸透。サプリメントを活用した妊娠準備が一般消費者に広まっている。
不妊の悩み抱える男女、6組に1組
妊活とは、将来自然に妊娠しやすくなるための体づくりや生活習慣を整える活動を指す。女性だけでなく、パートナーとなる男性も対象としたものだ。ライトな感覚で取り組むことができ、基礎体温のチェックや冷え性改善、適度な運度、良質な睡眠、ストレス解消、定期健診などを実践。栄養面も重要視され、バランスの良い食事に加え、妊娠時には葉酸サプリメントを継続摂取する習慣が浸透している。妊活サポートサプリメント対応素材は、葉酸以外にもマカ、大豆イソフラボン、亜鉛、DHA、コリン、タンポポなどがあげられる。こうしたサプリメントは妊娠準備のためだけでなく、現在不妊症の50%程度を占める「機能性不妊」(原因が明らかではない不妊)にも使いたいという男女も少なくない。
妊娠前や妊娠時の母体の栄養補給につ・・・
栄養成分の研究活発に
葉酸同様、コリンも新生児に関する機能性に関する機能性研究の成果が数多く発表。元来妊婦は妊娠時に体内のコリンが少なくなるといわれるが、1 日450~930mgを摂取することで新生児の二分脊椎症を防ぐとともに健康な脳を作り、妊婦の健康リスクを低減させるといった研究成 果 も 報 告・・・
「妊活はサプリで」が浸透
妊活サポートサプリは、主に「新生児が健康に育つために母親が摂取するも」、「妊娠率を上げるために男女が利用するもの」に二分される。前者が葉酸、ビタミン、DHA、コリンといった成分が含まれるサプリで、後者がイソフラボン、マカ、亜鉛などの素材を用いられるケースが多い。また女性が多く訪れるクリニックでは医薬品のプラセンタ注射により不妊の悩みが解消されたという事例も少なくなく、プラセンタサプリメン・・・
(詳しくは3/15発行・第1616号で)
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