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【ZOOM UP】ニンニク エビデンス構築、新素材・製品も

スタミナ素材の代名詞

圧倒的な食経験に加え、精力増強や疲労回復素材としての認知度が抜群のニンニクは、“スタミナ素材”の代名詞として、サプリメントやドリンク、一般食、菓子類など幅広い用途で使用されている。昨今、大手食品メーカーや外食産業などで、ニンニクの原料を海外産から国内産に切り替える動きが活発化し、原料供給がタイトになっているとの声も。そうした中、健康産業では、熟成により機能性を高めた黒ニンニクや、さらにそれを発酵させた発酵黒にんにくといった特色ある原料が流通しており、機能性表示食品も登場。抗疲労や睡眠改善、抗ストレスの新たなエビデンスを構築する動きもある。

圧倒的な食経験と豊富なエビデンス

ニンニクの食経験は古く、約5000年前の古代エジプト時代には、ピラミット建築に従事した人々が重労働に耐えるために食べていたことで知られ、古代ギリシャでも兵士の必需品のひとつだったといわれる。このほか、古代朝鮮の建国神話や古代インドの医学書「アーユルベーダ」など複数の文献にも記述が見られる。
1990年に、米国国立がん研究所が中心となり 5 ヵ年計画で始まった「デザイナーフーズ・プログラム」では、がん予防に有効な野菜、果物、穀類、香辛料など植物性素材37品種の頂点にニンニクがランキングされ、がん予防だけでなく、免疫力アップや、生活習慣病予防に対しても有効な食品として注目を浴びた。

エビデンス構築や新素材
商品の提案活発

ニンニク主要サプライヤーの動向をみると、備前化成は、ヒト試験で抗疲労・睡眠改善・抗ストレスを解明したオリジナル素材『青森産ニンニクエキスパウダー』を提供する。自社工場(健食GMP、ISO9001取得)の 一 貫 生 産 体 制 を 活 用 し たOEM供給(錠剤・顆粒・カプセルなど)を中心に、食品・健康食品分野に向けて、原料供給にも対応可能だ。今後は、食品原料として、新たな用途開拓を進めていく方針。エビデンスは、抗疲労、抗運動疲労、抗ストレスなど、多角度からの疲労回復作用を検証、有意性を確認。さらに、睡眠障害・疲労・ストレス改善効果は、ヒト試験で解明済みだ。機能性表示食品では、GABAを機能性関与成分に、ニンニクエキスパウダーを処方、“デスクワークなどによる一時的な精神的ストレスの緩和”を機能として表示した機能性表示食品が受理されている。
国産生姜の大手サプライヤーである坂田信夫商店は、西日本最大規模のにんにく専用工場を擁し、国・・・

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