健康意識の高まりやダイエット志向を背景に、機能性糖質や高甘味度甘味料の市場が拡大している。低GI食品や糖質ゼロといったキーワードも認知が進んだ。砂糖の消費量は、消費者の低甘味料嗜好や加糖調整品の輸入増から近年減少傾向で推移している。市場にはエリスリトール、スクラロース、アセスルファムK、ネオテーム、オリゴ糖、希少糖などの多様な甘味料が流通。天然系の羅漢果、ステビア、アガベシロップなどもスイーツや飲料などで評価が高まっている。さらに機能性表示食品制度の見直しにより、希少糖や羅漢果、L-アラビノース、フラクトオリゴ糖といった甘味料にも大きな動きが出はじめそうだ。市場活性化に向けサプライヤー各社とも今後に向けた準備を進めている。
清涼飲料市場は5兆円超えに
期待かかる新制度見直し
機能性糖質・甘味料の消費量が最も大きい食品形態の 1 つは清涼飲料。富士経済の調査によると、2017年の市場規模は前年比1.6%増の 5 兆1,155億円。年初から好天に恵まれ、夏場に猛暑になるなど需要が上向いたことなどが要因だ。最近では機能性表示食品や特定保健用食品などの商品展開を強化する動きも活発になっている。特に炭酸飲料市場では各社の競争が激しく、カロリーオフ、ゼロ飲料がけん引している。
機能性表示食品制度で届出が受理された飲料は約170品目。難消化性デキストリンを関与成分とした商品が多い。飲料市場の中でも機能性表示食品関連は300億円を超える売上を記録。元来、伸びが少ない割に、天候によるリスクも抱える清涼飲料業界にとって待望の新ジャンルとなった。甘味料メーカーでは「制度の見直しにより、一層の市場活性化につながることは確実。対象成分を扱うメーカーはもちろんだが飲料市場が浮上するきっかけになるかも」と話す。(エネルギー源以外の)糖類・糖質としては、フラクトオリゴ糖、キシリトール、L-アラビノース、ラクチュロースなどがあがっているが、・・・