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【特集】免疫サポート 機能性表示への動き始まる

海外では先行

機能性表示食品に関する消費者意識調査」(電通ヘルスケアチーム)によれば、食品で摂る効能・効果で関心が高いものの一つに、「健康的な免疫機能をサポートする」が上位にランクインしている。ただ日本の健康強調表示/機能性表示においては、「免疫」という表現そのものはいままでに例がなく、一部で「目や鼻の不快感を軽減する」といった表示が認められているに留まる。一方の欧米においては、米国の構造機能表示で「免疫サポート」が広くみられるほか、EFSA(欧州食品安全機関)の健康強調表示で「免疫システムの正常な機能に寄与する」などが認められている。免疫関連商材を取扱う日本企業の多くが海外輸出の実績があることも偶然ではなく、むしろ欧米での販売実績が先行する例もある。

海外での活躍が先行

免疫関連商材を扱う企業では海外での活躍が先行する例が多い。『A H C C 』(アミノアップ化学)は米国ではすでに「免疫サポート(Immune  support)」との構造機能表示で幅広く売られているほか、『レジストエイド』(ロンザジャパン)もNowFoods、Weider、GNCなどの大手が「免疫サポート」として欧米で販売している。『バイオブラン』(大和薬品)も世界50カ国以上で販売実績を持つ。欧米では免疫を直接訴求できる表示が可能となっており、米国の構造機能表示のほか、EFSA(欧州食品安全機関)では健康強調表示として、「免疫システムの正常な機能に寄与する」、「正常な免疫機能と健全な炎症反応に寄与します」などが認められている。

各社ではエビデンス構築に向けた動きも活発だ。キティーは機能性乳酸菌『クリスパタス菌 KT-11』で抗アレルギーのほか、歯周病改善、花粉症用症状の改善、抗インフルエンザ作用などを確認。また『イムバランス』で“麹プロバイオティクス”を提案するニチモウバイオティクスは、アトピー性皮膚炎に対する作用に関する論文掲載などを行う。

パラディアムは植物由来の「活性高分・・・

免疫で機能性表示は可能か?

電通のヘルスケアチームが実施している「機能性表示食品に関する消費者意識調査」では毎年、食品で摂る効能・効果で関心が高いものの一つに、「健康的な免疫機能をサポートする」が上位にランクインしている。2016年調査では、男性の48.8%、女性の61.2%が関心を持っている。一昨年の2015年調査では、男性で54.6%、女性で69.2%となっており、一般消費者は免疫に高い関心を持っていることが分かる。

健食関係者らの間では「免疫は厚労用語で表示できない」という声も多かったが、機能性表示食品制度では、「目や鼻の不快感を軽減する」という表示が認められた。つまり、欧米諸国のように免疫ずばりの表示ではなく、何らかの健康増進機能に落とし込むことで可能になっているようだ。

薬事法マーケティング事務所代表の渡邉憲和氏は、「免疫指標には様々あるが、いずれも体内動態の一部を説明するに過ぎない。そ・・・

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