高齢者に高い支持を受け、関節対応素材として揺るぎない地位を築く「グルコサミン」。国内流通量は、前年と同等にあたる1,300t~1,350t前後と推測され、グルコサミン市場は成長路線から成熟期へと移行している。こうしたなか、原料サプライヤーは、更なる品質向上・管理体制の構築、原料スペックのラインアップ拡充などに力を注ぐほか、機能性表示食品制度に対応した原料提案が活発だ。関節および肌対応の機能性表示食品が30品目を超えており、機能性表示食品をきっかけに、明らか食品や、美容食品への用途拡大も進める。このほか、スポーツフードとしての利用提案、他のロコモ素材との組み合わせ提案など、新たな市場形成に向けた取り組みもみられる。
原料サプライヤー各社
品質体制の強化進む
原料サプライヤー各社への取材からグルコサミンの国内流通量を算出すると1,300t~1,350t前後となり、前回調査と比較してほぼ横ばいの結果となった。グルコサミンの認知度は抜群に高く、店販・通販ともにグルコサミン製品が定番アイテムになり、製品採用が一巡したことや、大手販売メーカーを中心にブランド製品が増え、製品淘汰が始まっており、これまでのような右肩成長の市場ではなくなっている。
成熟期に突入したグルコサミン市場では各社、次のステージに向けた取り組みを行っている。産地、原材料由来、価格に加え、「GMP認証取得(原料又は自社工場)」「FSSC認証取得」「HACCP認証取得」など、品質向上・管理体制の整備に一層力を注ぐ。グルサミンの原料サプライヤーは、甲陽ケミカル、プロテインケミカル、扶桑化学工業、中原、協和発酵バイオ、南海化学、ビーエイチエヌ、バイオコープジャパン、ヤヱガキ醗酵技研など。原料価格はキロあたり中国産で1,500円半・・・
機能性表示33品目、届出中も複数社
スポーツ分野の関節ケアとしても注目
市場の活性化として期待されるのが機能性表示食品だ。グルコサミン、N-アセチルグルコサミンを合わると33品目が受理されている。「関節」カテゴリーでは、「膝関節の動きの悩みを緩和」「運動や歩行時の関節の健康が気になる方に」「健康的な関節軟骨成分を維持」といった機能性表示が可能だ。
甲陽ケミカル、プロテインケミカル、中原、焼津水産化学工業などが機能性表示食品に対応した原料の提案を進める。早くから機能性表示食品制度への参加・・・