スキンケア・ヘアケアが人気に
天然由来で体感性に優れた伝統素材・馬油。日本の品質・技術力に対する評価は海外で高く、一昨年に起きた“爆買い”の対象品になり、店舗ルートでは品薄状態が続いたことは記憶に新しい。インバウンド特需は終息したものの、メディアなどへの露出が増え、馬油の認知が向上。国内マーケットでも再評価され、市場の活性化につながっている。馬油100％クリームや石鹸など人気製品が出ているほか、若い女性の馬油に対する関心も高まっている。
体感・高品質・安全安心
馬油市場、国内で再脚光
馬油は火傷、切り傷、アカギレ、筋肉疲労や血行障害などに対する民間療法に用いられてきた。馬油の脂肪酸組成はヒトの皮下脂質に近く、皮膚への浸透性に優れているのが特長。不飽和脂肪酸の含有量が59～65％と高く、n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸をバランス良く含む。天然由来で肌にしっとりと、なじみやすいことから化粧品などで幅広く利用されている。
近年は、日本産の馬油が注目を集めている。一昨年には、中国人をはじめとした訪日観光客によるインバウンド特需に沸いた。免税店や、ドラッグストア、百貨店などで“爆買い”が加速。売り場では、品薄状態が続いた。特に中国では、日本産の馬油の知名度は高く、純度、色、匂いなどにおける品質・技術力が高く評価されている。また、中国産は馬油だけ・・・
熊本・福岡県、
有力企業が多数
国内における年間のと殺頭数は、約12,000頭。そのうち、福岡、熊本が半数を超えるため、関連事業者が 2 県に集中している。昨年は、4 月に熊本地震が発生し、馬油業界も大きな打撃を受けたものの、生産元の懸命な努力が実り、・・・
