日本人の伝統食、文化として古くより親しまれている米。ここから生まれる「米抽出物」には、多種多様の成分が存在する。米特有成分の「γ―オリザノール」、天然由来の美容素材として需要が高い「セラミド」、大手参入、トクホ取得によりにより認知向上が進む「γ―アミノ酪酸(ギャバ)」――など枚挙に暇がない。これら機能性素材は、一般食品から健康食品、化粧品、医薬品――まで幅広い分野で活用されており、米は機能性素材の宝庫として君臨する。また、米の有効活用は国家的課題でもあり、機能性研究、技術研究も積極的に行われている。加えて、ノンアレルギーや遺伝子組み換えなどの心配がなく、安全性の面でも優等生といえる米抽出物は、消費者の関心が高く、大手企業・異種業からの参入が活発化。購買層も年配層のみならず、若年層まで広がっている。「いまだ成長過程」の米抽出物市場をレポートする。