健康産業オンライン

【健産online】食事で死亡リスク低下 野菜、果物、全粒穀物、オメガ3がカギ

ハーバード大学公衆衛生大学院の研究者らが、野菜や果物を多く摂取し、加工肉や甘味飲料の摂取量を減らした食生活を12年間続けると、死亡率が低下することを明らかにした。「The New England Journal of Medicine」に掲載された論文によると、食事の質を劇的に改善した場合だけではなく、少しの変化であっても突然死などのリスクを減らすことができる。


調査は、約7万4千人を対象に、12年間(1986~98年)の食事内容の変化と、その後12年間(98~2010年)の心血管疾患などのリスクを分析。対象者らは、食事内容について4年に1度、日常生活や健康状態について2年に1度アンケートに回答した。

食事の質は、3種類のスコアを用いて評価した。「代替健康食指数(Alternative Health Eating Index)」「代替地中海食(Alternative Mediterranean diet)」「高血圧を防ぐ食事方法(Dietary Approach to Stop Hypertension)」のいずれも、栄養価が高く健康に良いとされる食べ物ほどスコアが高い。3種類全てに共通してスコアが高い食べ物は、全粒穀物、野菜、果実、魚またはn-3系脂肪酸だ。

食事の改善は、それほど大きな変化でなくとも死亡率の低下に影響があった。例えば、加工肉の摂取量を抑える代わりに、ナッツや豆類を1日1食分追加する程度の食生活の改善で、死亡率は3つのスコアでそれぞれ8~17%減少した。食事の質をより大幅に改善した場合には、17~26%死亡率が低下。また、食事の内容を同じ程度改善した場合の比較では、8年間その食生活を続けるよりも、16年間続けたほうが、死亡率が大きく減少した。研究チームは「調査結果は、食事の質の改善を継続する重要性を示した」としている。

論文要旨:http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1613502

 

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP