らでぃっしゅぼーやは25日、都内でメディア向け戦略発表会を開催。外部環境変化を踏まえた今後の戦略として、10月より配送料無料対象枠の拡大、商品ラインアップの拡充等を発表した。
同社代表取締役社長の国枝俊成氏は会見で、買い物弱者が郊外型都市部でも社会問題化しつつある現状を指摘。加えて60歳以上世帯のインターネットショッピング支出額の高さ、昨今の宅配業界の値上げ・サービス低下に関する消費者の経済的負担や不信感の増大など外部環境変化を受け、配送料無料対象枠の拡大、配送クルーのクオリティアップ、少人数世帯に対応する商品ラインアップの拡充などを決めた。
配送料無料は、95%を占める自社便配送について、1回あたりの購入金額「8,000円以上」だった条件を「5,000円以上」に下げるほか、購入金額に応じた配送料を5段階から3段階へとシンプル化。長期利用者を対象とした特別配送料の設定、さらにキット商品とカタログ注文品の購入をしやすくなるよう配送料の改定を行う。配送クルーのクオリティアップは、昨年9月より導入した「クルーマイスター制度」の強化で、宅配するだけでなく商品の提案など“コンシェルジュ”として顧客満足度アップを目指す。
さらに健康維持やライフスタイルの変化に関するする要望に対し、フラグシップ商品のラインアップを拡充。これまでより少量の野菜をバランスよく摂取できる『らくらくぱれっと』、低糖質をキーワードとした野菜『Rigato vege box』を投入する。
取締役執行役員営業本部長の野沢千晶氏によると、ボリュームゾーンである3,000円~4,000円の購入者層が、送料無料により買い増しすること、また新製品投入による新規顧客の取り込みなどで「4億5,000万円の売上増を見込んでいる」とした。また今後の「目指す姿」として①自然派食品流通業界の拡大②オーガニック認証食品の流通拡大③農産品のGAP取得推進の3つを掲げた。