大塚製薬は2日、もち麦の機能性に関するセミナーを開催した。大妻女子大学の青江誠一郎教授が、もち麦に含まれる「大麦β-グルカン」の血中コレステロール値の正常化作用や、食後血糖値の上昇抑制作用などに関するエビデンスを紹介した。
国内外の研究で、大麦を含む食事で総コレステロール値が減少することや、食後の血糖値上昇が抑えられることが確認されており、2型糖尿病の予防・改善への活用が期待されているという。青江教授らの研究では、朝食にもち麦ごはんを食べた場合、満腹感が持続し、白米を食べた場合よりも1日の総カロリー摂取量が減少することが分かった。また、β-グルカンを2.2g含む麦ごはんを長期摂取する実験では、腹囲、BMI、内臓脂肪が減少することを確認した。青江教授は「代謝や血糖値をコントロールするために、朝食や食事の最初にもち麦を食べることが効果的だ」と話した。
同社によると、雑穀類の国内市場規模は約310億円規模で横ばいが続いていたが、2016年には約369億円に急成長。健康意識の高い消費者の間で、もち麦などの知名度が上がったことが影響したとみられる。