欧米で市場拡大が続くオーガニック。日本の市場は約1,400億円と世界と比較して小規模ではあるものの、世界的なオーガニックを求める流れとともに国内でも新たな動きがみられはじめた。オーガニック食品の販売に注力するスーパーマーケットの動きが活発化。従来の都市部の店舗に加え、地方の店舗でも、オーガニックに注力する傾向がみられている。また海外市場に目を向けた取り組みもみられはじめた。オーガニック市場を牽引する企業の新たな挑戦が始まる。
◆売り方一新、劇的ビフォーアフターの成功モデル
約20年前の消費は、環境にやさしい有機農業を応援する、いわば“エシカル”に共感するものが主だった。昨今では“私の安全のため、子供の安全のため”といった消費者層が新たに加わり、市場が盛り上がりつつある。特に小さい子供をもつ母親世代で強い傾向がみられ、企業の取り組みも活発化。食品宅配大手のオイシックスドット大地㈱では、20分以内で2 品作れるレシピつき献立キットが好評。ネットで手軽に注文でき、食材は必要な分だけ届くサービスが好調で会員数も伸びているとする。オーガニック食品を求める世界的な潮流と共に、国内でも関心を示す消費者が増えている。
背景には予防防医療や健康増進といった自己防衛意識の高まりが考えられる。テレビでも健康をテーマにした番組が連日放映されており、ライフスタイルに目を向ける傾向は年々強まっている。また…
◆2020年に起きるフェーズワン東京五輪フード・ビジョン
2012年のロンドン五輪から、食材調達を規定したフード・ビジョンに「オーガニック」の文言が盛り込まれた。そのため2020年東京五輪においても、世界の基準にクリアする安心・安全そしてサスティナブルな食糧を使用する動きも。また東京五輪フード・ビジョンが策定され、農作物の調達要件としてGAPが……
ウェブでは一部を公開。記事は「健康産業新聞 1631号」に掲載しています。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら