企業ニュース

【インタビュー】“完全栄養食品”「BASE PASTA」開発 ベースフード代表取締役 橋本 舜氏

厚労省が定める1食に必要な栄養素31種が全て含まれた“完全栄養食品”を開発したベースフード(株)。「主食から健康を当たり前にしたい」と語る同社代表取締役の橋本舜氏に、開発の経緯・今後の展望について聞いた。

“完全栄養食品”を開発したベースフード代表取締役 橋本 舜氏

“完全栄養食品”を開発したベースフード代表取締役 橋本 舜氏

「主食をイノベーションして健康を当たり前にする」

―― 開発までの経緯は?
前職は、IT企業でしたので、食品分野は全くの専門外でした。当時に携わった新規事業において、「健康寿命を延ばす事業がしたい」という思いが強くなり起業したのです。健康寿命を伸ばすためには、栄養・睡眠・運動の改善が必要です。睡眠や運動は時間さえあればできます。でも栄養バランスをとることは、時間では解決できません。このボトルネックを解消するには“栄養を簡単にすること”。多くの人々は栄養士がもつ専門知識を持ち合わせていません。サプリは補うものですし自分が不足している栄養素を正しく理解できる人も少ないです。毎日食べるものに基礎的な栄養素を一通り含めることで、栄養の知識がない人でも、バランス良く栄養素を取れるようになってほしいと思っています。また、継続的に習慣化するためには“主食であること”、“みんなで一緒に食べて楽しいこと”、“美味しいけど簡単”といった要素をもつことだと考えました。そしてたどり着いたのが、“パスタ”だったのです。

完全栄養食品 ベースパスタ BASE PASTA

厚労省が定める1食に必要な栄養素31種が含まれる「ベースパスタ(BASE PASTA)」

―― 開発で苦労した点は?
内容量125gに必要な栄養素を組み込むことが難しかったですね。パスタとしての形状を保ち風味をよくするためには、全部を栄養素に使えません。手頃な値段で自然の味、かつ栄養価も高く量も適切という段階に至るまで100回以上の試作を重ねました。

―― 発売後の売れ行きは?
アマゾンで新発売し4日目で2,500食を全て完売しました。食品カテゴリーランキングでも1位でした。広告は基本的に出稿しておらず、SNS上の拡散とWEBメディアが中心でしたがここまで売れるとは私自身も想像してなかったです。発売から半年経過しましたが、累計で5万食売れまして、今でも順調です。

―― 今後の展望について
将来的には「フードロス解消」にも取り組みたいと考えています。処分されるものを粉末にして練りこんだ新しい主食の開発です。これを貧困が問題となっている発展途上国へ届けることを目指しています。それが出来れば本当に世界が変わると思っています。

また弊社のビジョンは「健康を当たり前にする」です。健康は無理して頑張るものでないし、自然にやれるようにならないと意識の高い人以外は健康になれないですからね。誰もが自然に栄養バランスの良い食事ができるようにするのが僕らの理想。朝食にパンを食べる人にパスタを提案するのは無理があります。“ベースブレッド”や“ベースラーメン”など提供できるようにしなければなりません。またレストラン、公共施設、医療機関などで取扱ってもらうこと。インターネットを活用した新しい業態をつくることにも挑戦していきたいです。

本記事は「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50ページ)1634号に掲載。定期購読のお申し込みはこちら

<関連記事>
【ZOOM UP】たまごの健康機能 ”スーパーエッグ”で市場活性化
【特集】たまごの健康機能 DHA・α‐リノレン酸など”機能性たまご”で市場底上げ狙う
【特集】機能性糖質・甘味料 低GIや低糖質ブーム追い風に伸長
【特集】アクティブシニアサポート 高齢者の低栄養と虚弱、サポート食品で予防

 

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP