本紙が昨年11月中旬~12月初旬に掛けて実施した化粧品受託製造企業への取材およびアンケート調査では、2017年に新工場を建設した企業が8社、2018年に新工場建設を予定している企業も7社と、化粧品受託業界が新工場建設ラッシュにあることが分かった。主な要因は2つ。1つは化粧品ブランドメーカーによる開発・製造のアウトソースが進んでいる点、もう1つは海外向け化粧品の受注拡大。なかでも最近は中国を筆頭に“Made in Japan”の化粧品需要が急伸している。今回調査でも8割の企業が海外向け化粧品の受託製造実績があると回答、化粧品業界は当面、海外需要が伸びそうだ。
2017年に新工場を建設した化粧品受託製造企業は8社に上った。国内の化粧品市場はここ数年、1兆5,000億円台を維持してはいるが、少子高齢化の中で国内需要が大幅に伸びていることはなく、多くは将来の国内市場を見据えた化粧品ブランドメーカーによる合理化政策の一環として、開発・製造のアウトソースを進めていることが、受託市場における新工場建設など生産増強に繋がっている。
その一方で、海外市場での国産化粧品の需要が急伸していることも事実で、2016年には初めて化粧品輸出実績が輸入実績を上回った。今回の調査でも国内ブランドメーカーによる海外輸出向け製品の受注拡大や……
ウェブでは一部を公開しています。全文は「健康産業新聞」紙面(2018年1月17日発行・1636号)で
今回の調査でも国内ブランドメーカーによる海外輸出向け製品の受注拡大や、海外ローカルメーカーやディストリビューターからの製造依頼が増加していることが分かり、8割の受託製造企業でこれら案件の受注実績があると回答、化粧品受託業界に追い風となりつつあることがうかがえた。
実際、国内の免税店やドラッグストアなどで国産化粧品を求める外国人観光客は依然として多く、さらに越境ECの整備などを通じて、中国をはじめ台湾、韓国、東南アジアへの国産化粧品の販売網は広がっている。2017年の人気受注アイテムでは、2位に昨年4位だったフェイスマスク(パック含む)がランクアップ。フェイスマスクは数年前……
ウェブでは一部を公開。記事は「健康産業新聞 1636号/2018年1月17日号」に掲載しています。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50ページ)定期購読のお申し込みはこちら
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