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「七色クロレラ」で東大発ベンチャー設立へ

東京大学フューチャーセンター推進機構・機能性バイオプロジェクト・河野重行名誉教授が開発した「七色クロレラ」の商業化に向けて、東大発ベンチャー企業が立ち上がる。

20年以上にわたり藻類研究を進めてきた河野名誉教授は、“クロレラ細胞という天然のマイクロカプセル”に着目。希少カロテノイドの高含有化による七色クロレラの開発をはじめ、植物油としての可能性、抗うつ・抗認知症機能の研究、ゲノム解読など、多面的にクロレラ研究を進めてきた。

新会社は今春にも設立される見通しで、バルク供給事業を展開していくとともに、国内で生産体制の構築を図っていく方針だ。「現状はテストプラントで生産しており、サンプル提供には対応可能。将来的には、完全無菌培養のパイプ式製造設備で年間3tの生産体制を構築したい。実用化に向けて、提携企業を探していく」としている。

「七色クロレラ」は、クロレラに含まれるカロテノイドの種類と含有量をコントロールすることで、青緑・黄緑・橙・赤・えび茶などの鮮やかな色調を持つ。食品分野においては、「クロレラ細胞という天然のマイクロカプセルに詰められているので、高温(120℃)でも色落ちしない」ことを強みに、サプリメントをはじめ、「七色クロレラジャム」「クロレラバター」などを想定、またリノレン酸リッチの食用油(植物油)としての商品化も可能という。

本記事は「健康産業新聞 1640号」に掲載しています。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50ページ)定期購読のお申し込みはこちら

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