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【特集/アンチドーピング】<インタビュー>カヌー日本代表 小松正治 選手

禁止物質を混ぜられた飲料を飲み、一時は暫定的資格停止処分を科されたカヌースプリント日本代表の小松正治選手。ライバル選手の自白で真相が解明されたが、ドーピング違反を疑われることはアスリートにとって大きな負担だ。以前からインフォームドチョイス認証取得製品を利用していたという小松選手に認証サプリの重要性を聞いた。

健康産業新聞_小松選手写真【撮影SAS】

カヌースプリント日本代表 小松 正治選手  撮影 **SAS**

―― ドーピング対策を意識し始めた契機
ドーピングについて意識し始めたのは高校生になった頃だと思います。国民体育大会の結団式の時に、ドーピング教育的なものが毎年ありました。サプリメントなどにも本格的に気をつけるようになったのは2013年にナショナルチームに入ってからでした。抜き打ちドーピング検査の対象にもなるので、大会の時だけではなく、常日頃からドーピング対策をする必要が生じました。連盟やコーチからも度々サプリメント摂取について指導された事もありました。

―― ライバル選手による禁止薬物混入
最初は摂取しているサプリメントに禁止物質の成分が入っている可能性も疑われましたが、アンチ・ドーピング認証のサプリメントを摂取していたので、その線から「禁止物質が身体に入るのはあり得ない」と胸を張って言えました。自分で禁止物質を入れたのではなく、他者からの混入ではないのかという考えに繋がりました。疑惑が晴れるまでは、東京五輪どころか、もう競技が出来なくなる、社会からはドーピングをした選手だという目で見られてしまうというような絶望感と焦りでいっぱいでした。

―― 選手にとってのサプリメントの存在
アスリートにとってサプリメントは無くてはならないものだと思います。食事では必要な栄養を補えないですし、厳しい練習で食欲も出ず、あまり食べられない時もあります。コンディショニングやリカバリーの効率を上げるためにもサプリメントは毎日欠かせないですね。毎日飲むものだからこそ、安心安全なものを摂取したいです。摂取する際に専門家には相談していません。なので、アンチ・ドーピング認証があるサプリメントかそうでないかを見極めて摂取しています。

―― ドーピングに対する日本選手と海外選手の意識差
カヌースプリント競技はフィジカルが重要な競技なので、海外ではドーピングをする選手は毎年出てきます。

ヨーロッパが盛んなのですが、ドーピングをしてでも勝ってやろう、それでドーピングがバレなかったらラッキーみたいな選手もいると思います。他の競技でもそれは一緒だろうと思います。ドーピングしてでも勝ちたいというハングリー精神はすごいですが、してはいけないというルールがある以上、そこは絶対に守って欲しいです。そのルールを守れない選手はスポーツをやるべきではないと思います。その点、日本はドーピングをしようと考える人はいないと思いますし、しっかり教育ができていると思います。今回鈴木康大選手がしてしまった事は、その日本のクリーンなイメージも壊してしまったかもしれませんね。

サプリメント業界の方には、アスリートに使用して欲しいサプリメントがあれば必ずアンチ・ドーピング認証を取得して欲しいと思います。認証ロゴが一番安心出来るし、認証ロゴが無ければ、他の認証ロゴがある製品を選ぶと思います。

 

本記事は「健康産業新聞 1640号」の「特集/アンチドーピング 出直し図るJADA、広がるインフォームドチョイス」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50ページ)定期購読のお申し込みはこちら

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