「健康産業速報」が2017年の健康食品・保健機能食品の新製品443品目を剤形別に分類した調査の結果、今回もトップは「飲料」(151品)だった。さらに「ゼリー」が前年12品から22品に増えている。飲料開発ニーズが引き続き活発な中、2017年の健康・美容飲料市場では、機能性ヨーグルト飲料やスムージー、甘酒、ゼリードリンク、酢飲料など、一般食品系の飲料が昨年にも増して好調だった。一方、サプリメント系飲料では、美容系ミニドリンクのブーム終息後、市場を牽引するほどのアイテムが登場していない。代わりに大型瓶やリトルPET、小容量パウチなど製品バリエーションが多様化。受託企業にとっては製造ラインを含めた対応能力が求められる状況になっている。
2017年の健康・美容飲料市場の動向をみると、大手乳業メーカーを中心に展開する機能性ヨーグルトドリンク、コンビニのPB商品として定番化したチルドカップ入りのグリーンスムージー、ストロー付き紙パック入りの青汁、甘酒といったアイテムが、昨年にもまして好調な売行きだった。またテレビ番組の影響で黒酢や果実酢などをベースとした酢飲料も台頭するなど、一般食品系の飲料が“健康”や“美容”訴求を前面に打ち出した販売戦略で成功している。機能性表示食品の受理状況も、清涼飲料水は237品(3月14日現在)と順調に数を増やしている。
さらにスポーツ人口の増加に伴い、アミノ酸やプロテインなどを配合した口栓付パウチ入りのドリンクや、ゼリードリンクの需要が急伸、販売メーカーの製品ラインアップ拡充に加え、ドラッグストア等の小売店のPBニーズに対し、昨年来、多くの受託メーカーが新規案件の受注を断らざるを得ない状況に。今春にはトンボ飲料がパウチ専用工場を竣工するほか、アシードブリューも専用ラインを稼働させるが、すぐさま新規案件に対応できる状況にはないようだ。
サプリ系は大型瓶、リトルPET、小容量パウチが好調
一方、健康食品メーカーや通販企業が主に販売するサプリメント系飲料では、製品バリエーションに広がりが見られる。コラーゲンや……
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