企業ニュース

アリメント工業、粉体棟が本格稼働、顆粒・錠剤の製造キャパ倍に

アリメント工業_健康産業新聞

品質信頼性と生産効率を向上した新工場

アリメント工業(株)(山梨県南巨摩郡)では、本社工場に竣工した粉体棟が本格稼働を開始した。これにより、顆粒剤・錠剤の生産キャパシティは従来の2倍以上に。粉体ニーズの高まりに対応するとともに、医薬品GMPレベルの施設・設備を導入し、品質信頼性ならびに生産効率を一層向上させた。フレキシブルな対応を可能とする製造ラインを構築した最新鋭の新工場を訪問した。

健康食品の総合ODMメーカーである同社では、山梨県の本社工場のほか、静岡県に新富士工場、新富士第二工場、R&Dセンターを保有している。

工場はGMPやcGMP等に基づく高度な品質管理体制を敷き、ソフト・ハードカプセル(ゼラチン、植物性)、顆粒、錠剤、各種包装などの製造に対応する。機能性表示食品についても、大手企業を中心に豊富な受託実績を持つ。

本社敷地内に竣工した粉体棟は、3階建てで、延べ床面積は1,300坪。約160人のスタッフを擁し、粉体に特化した製造を行っている。

“クリーンでフレキシブルな工場”をコンセプトに、原料受け入れから顆粒剤・錠剤のバルク包装までを行う。製造キャパシティの拡大とともに、今まで以上に大規模な粉体製造も可能になったという。なお包装は本棟または新富士第二工場で対応する。

品質信頼性を従来以上に高めており、医薬品GMPレベルの躯体構造と施設・設備を導入した。各部屋には差圧管理計を設置。クロスコンタミネーションの防止を重視し、各部屋の気密性を高めている。また、通路はほこりがたまりにくい構造になっている。

自動倉庫を完備し、温度や湿度を管理した中間製品、低温による原材料大量保管ができ、各工程によるスムーズな動線で今まで以上に効率の良い生産ができるようになった。
これらは拡張性と柔軟性の高い製造ラインとなっており、納期の短縮を実現。R&Dセンターの開発・試作部門と連携し、顧客が求める製品仕様や製剤など、多様な要望にフレキシブルに対応できる。なおR&Dセンターには同社が製造する全剤型の試作ラインを導入している。

本社工場入口には「液化天然ガス」の施設がある。環境に配慮し、重油より二酸化炭素排出量が少ない液化天然ガスに変更した。昨年後半から本格稼働を開始しており、大手企業の視察でも高評価を得ているという。

同社代表取締役社長の若尾修司氏は、「稼働は順調。ホームページでコンシューマー向け情報も出しているが、BtoBからBtoCまでサポートしていきたい」と話している。

本記事は「健康産業新聞 1645号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

<関連記事>
・「企業ニュース」一覧ページ
・【特集】健康食品GMP -「食衛法」改正、品質保証の重要性高まる-
・【連載/話題追跡】食品衛生法改正でHACCP制度化へ、日健栄協が健食事業者向け手引書案作成

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP